2009-11

幸せな香り

11月になると洋梨が出回るようになります。ラ・フランスなどの高級品も本家本元でなければ手ごろな値段で手に入るので、例年11月の洋梨の安い時期にタルトを作るのが我が家の楽しみとなっています。今日も早速スーパーで手に入れた洋梨を使ってタルトを作りました。
 今日は暖かい日で粉もバターもゆるめになりがちなので作業はスムーズでしたが、秋の恒例行事という気持ちになかなかなりませんでした。オーブンに入れること30分。キッチンではわからなかったのに用があって上がった階段のところではバターと甘酸っぱい洋梨の香りが漂っていました。するとどうでしょう。突然私の全身に秋の感覚が蘇りました。それは個々の思い出とかそういうことではなく、体が覚えている感覚です。
 香りというのは本当に不思議なものでたとえ瞬間であっても私たちに多くの作用をもたらします。特に記憶や感覚の蘇りという点では何にもまして大きな力を持っているように思います。バターの香りというのは特にいろんな力がありますね。バター=おいしいもの=しあわせ!という図式がすっかり出来上がっている私には、まさに元気にさせてくれる力があります。
 近頃は忙しいのを理由にお菓子を家で作るということがトンとなくなってしまいましたが、今日はこのタルトのおかげでとても幸せな気持ちになりました。そして、洋梨が気軽に手に入らなくなる頃になると、いよいよクリスマスの雰囲気も盛り上がり寒い冬が始まります。
 こうして幸せな香りで季節のカレンダーが作られるのですね。

こまねこ

koma.jpg
 私は、人形アニメーションが大好きです。どことなく手作りの温かみがあって、動きがすごくなめらかではないけどそこにいろんな感情を読み取ることができる。もちろん人形の種類にもよるとは思いますが、見ていると心が温かくなるのです。
 そんな人形アニメーションの一つに、「こまねこ」というものがあります。NHKのキャラクター、「どーもくん」を作ったチームが作ったもの作りが大好きなねこの女の子の物語です。第1作では自分でお人形を作り何と人形アニメーション映画をとってしまう。その後お友達ができてそのお友達との心温まるエピーソードが続きます。そのこまちゃんの新作「こまねこのクリスマス」の初日に行って来ました。
 上映後、監督の合田経郎さんのお話と実際に撮影で使ったこまちゃんの大撮影会がありました。お人形は実際はとても小さくて20cmくらいしかありません。それをほんとにちょっとずつ動かして(1秒間の動きに24コマ録るそうです!!)撮影するので、たった5分くらいのお話でも気が遠くなるような作業が必要なのです。
 そんなたくさんの人の思いが詰まった人形アニメーション、特にどーもくんもそうですが、こまねこもとっても心があったかくなるエピーソドが詰まっています。どーもくんは「どーも、どーも」しか言わないし、こまちゃんも「にゃーにゃーにゃにゃ!」だけ。なので海外でも気兼ねなく上映できる!?のですが、結局何を言わんとしているのか、自分で読み取らないとお話がおもしろくない人もいるかもしれません。でも自分でそれぞれ感じるからこその自分なりのお話が作れたり、いろんな思いを重ねることができるのです。
 今や日本のアニメーションは世界に誇るものになりましたが、あまりにも精巧すぎて却って個々に想像する部分が少なくなってきているような気がします。内容もあまりにもリアルすぎるし、画もとんがったものばかりで私にはあまり共感できません。ちょっと子どもっぽい印象があるかもしれませんが、人形アニメーションの自分で感じるというところは、とても豊かなことだと私は思います。
 日本で一番人が多いのではと思われる渋谷のスペイン坂のちいさなちいさな映画館ですが、「こまねこのクリスマス」多くの皆さんに観てほしいです。   

苦しいことは楽しいこと!?

 11月を前後に寒い日が突然やってきました。今日もくら〜い冬の嵐が来るのかという雲行きです。でもこんな時期でも前を見ればもう1ヶ月もすればクリスマス。11月の寒い日と1月の寒い日は気分が全然違うような気がしませんか?
 さて、先日とあるサークルの伴奏をさせていただきました。皆さんある程度お歳を召してからの楽器演奏ということで、初めの勢いはやがて停滞に向かい、今は年に1度の発表を目標に3曲ほどを仕上げるだけとなっていました。まあ、それはそれぞれ楽しみ方があるのでいいのかなとも思いますが、私としては、やはり楽器、特にピアノや弦楽器は基礎練習を積んでその上でいろいろ楽しむと言うプロセスが大切なのではと思っています。だからある程度まではがまん、がまん。
 ですので、昨今流行の楽しく楽器を習おう!という触れ込みに何となく怪しさを覚えてしまいます。というのも、苦しまずに楽しみはないと思っているからです。幸か不幸か子どものときからピアノが大好きだった私は受験の前までピアノの練習が辛いと思ったことはなかったのですが、子どもの頃は楽しいとか、辛いとかそんなことをいちいち考えてはいませんでした。今思えばと言う程度。でも大人になるとどうしても苦しいといやで、楽しいと続けようかなという、子ども以上に単純な思考に陥ります。なので、過去所属した音楽サークルも練習の後のおしゃべりが楽しいとか、お休みに出かけるのが楽しいとか、そういう音楽とは関係ないところで続いていた場合が多いのです。そして、それが楽しくなくなったときが活動の終わりと言っても過言ではないと思います。
 そんなわけなで、どこでも難しい課題だろうなと思いますが、こちらのサークルもおしゃべりやお出かけの楽しみが特にあるわけでもなさそうなので、好きな曲を見つけるとか、例え亀のようでも自分の進歩にうっとりするとか、そういう楽しみを見つけることで今の停滞を乗り越えて欲しいなと思ってしまいました。
 私は音大に行くわけではないし、そこまでしてやる気はありません!そういう言いわけはあまり意味がないですよね。楽しむために苦しむ。そういう基本に帰っていただいて、ぜひまた来年の進歩に期待したいと思います。

そこにいる幸せ

 柿のオレンジ色がまぶしい秋日和のいいお天気。透き通るような青空にもうすぐやってくる冬の寒さをこっそりしのばせています。伸びをしたくなるような気持ちのいいお天気ですが、私はこの季節が苦手です。
 そんなおセンチになったところで、実家で飼っている犬が日向ぼっこをしながらしっぽを振って近づいてきました。いつもかわいがって、世話をしているのに、なぜかそのときそこにその子がいることにとても心がなごみました。いつも忙しく慌しくすごしていると、当たり前のことに気づく間もなく毎日が過ぎていきますが、心が弱ったときにいつも側にいるものの存在にとても救われることがあります。それは犬を含めた家族だったり、ときには友人だったり。そんな彼らに、いつも私の側にいてくれてありがとうと改めて感謝したい気持ちになります。
 大切な人が辛い目にあっているとき自分もとても辛くなったり、悲しみをともに抱いて過ごすことでしかその人のためにしてあげることがないことにとても情けなくもありますが、実はそこにいるだけでとても救われることってあるのですね。だからこそ、家族や友人、自分にとって大切な人たちにいつも感謝し、大切に思うことが大事なのです。
 そういうことは悲しみを乗り越えた後にしか気づけなかったりするけれど、悲しいことは必ずそうやって大切なことを教えてくれます。だから悲しい目にあった人はとてもやさしく、強いのでしょう。
 当たり前のことだけど、そこにいる幸せこそ、大きく強いのです。

奇妙な現象

 おととい母とその友人を連れてまたまた紅葉の日光に行ってきました。まあその話は置いておいて。今日は近頃感じる高速道路での奇妙な現象についてです。
 この話は9月ごろ新聞の投書欄にも載っていましたが、ここ半年ほどでしょうか、高速を走るとなぜか真ん中のレーンにずらーっと車が並び、左側の走行車線がガラ空きで真ん中の車の列を追い越していく車が続出なのです。一体どういうことなのでしょうか?
 私は性格上、走行車線を走る以上は真ん中はもっと速い車が走るところなので、そこでそれらの車を追い越すのは気持ちが悪いなと思ってしまうのですが、今回はあまりにも真ん中が遅くてほとんど80キロくらいをキープしている感じで、出口に出る前にとうとう走行車線で真ん中の車たちを追い越してしまいました。私は真ん中で走行車線の車に追い越されると何だか違うぞ!という気分になりますが、その人たちはどう思っているのでしょう。確かに左側から出口に出たり、別の道路に入ったりするので真ん中から空いている道路を通って抜けていくのは楽ちんではありますが、やっぱり変ですよね。
 確かに前に誰かがいてその後ろについていくのは安心という部分もあるとは思いますが、3つの車線の役割がきちんと果たされていないようでどうもすっきりしません。この現象はどうやら高速が土日千円になったあたりから起こったようなのですが、平日もこんな状況というのは一体どうしてなのでしょう?ETCの導入がかなり広がったことでいろいろな割引を利用して高速を利用する人が増えたのか。まあつながってしまうのは仕方ないとして、実際左側の車がやんちゃをして斜めに3車線を渡り走行しているのは非常に危ないと思います。恐らく何か原因があるのだと思いますが、やっぱりこれっておかしいなと思いながら往復をした旅でした。 

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